多様性のある組織は強い:人間の進化と多様性

人間には、外からの病原体に対して自分の体を守る仕組み「免疫システム」があり、興味深いことに病原体に対する抵抗性は人それぞれ異なります。もし、人間の免疫システムが均一だったとしたら、ある致死的な病気が流行すれば人類はあっという間に全滅してしまったでしょう。すなわち、致死的な病気が流行したとしても、その感染症に対して比較的強い人と弱い人が必ずいて、強い人が生き残ってきました。それが人類の長い歴史と進化を支えたヒトの免疫システムの多様性です。

「多様性のある組織は強い」よく聞く言葉ですが、これまで私は今ひとつピンと来ませんでした。しかし、この免疫システムにおける個々の多様性を考えたとき、「多様性のある組織は強い」ということが納得できました。「人類」を一つの組織と考えると、「人類」には、免疫システムに多様性が存在したからこそ生き延び、集団として発展してきたのです。

私達がもし同じような弱みと強み、同じような発想をする均一の集団だったら、ある問題が起きたとき一気にその脆弱性故に倒れてしまうでしょう。しかし、その問題に対して弱い人がいる一方で踏ん張れる人がいればそれだけで組織は簡単には倒れません。更に各人の発想が多様であれば、一つの問題に対しても様々な角度から解釈することができ、その結果、アプローチの方法も様々浮かぶはずです。

「多様性のある組織」そして、「各々の持ち味を発揮できる組織」へ向かって努力したいと思っています。

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この記事を書いた人

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本間 季里

産業医、伝え方コーチ、ストレングス・コーチ

大学卒業後、小児科医・免疫学の基礎研究者を経て、2017年より、世代の違い・価値観の違い、利害の対立など、葛藤や緊張を伴う難しい関係性のなかで、それでも妥協点を見つけて協調していくための伝え方を提案し、個人と組織の両方にアプローチできる産業医・伝え方コーチとして活動中。

セッション数は7年間でのべ3000回以上、これまで300名を超える方々に伝え方の講座や研修を提供し、満足度が90%以上です。

資格:医師・医学博士・日本医師会認定産業医
NPO法人アサーティブジャパン会員トレーナー

Gallup認定ストレングス・コーチ

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