直感は正しい?心の「違和感」を大切にすべき理由と小さなサインの見分け方

産業医としていろいろな業種・規模の会社を訪問していると、ときどき「へ?」と思うことに出会います。

どの家庭にも、よそから見ると変わった食べ物の習慣や風習がありますよね。その会社版のようなものでしょうか・・・

部長たちの「振り返り会議」

先日、ある会社で、ドアを開け放した会議室から部長さんの大きな声が聞こえてきました。
少し前に社内でちょっとした問題が起き、その振り返りを部長クラスでやっているようです。別室にいた私の耳にも入ってくるほどの声でした。

「どうしてこのとき担当者は気づかなかったんだ?」 「報告を受けた課長は、なぜすぐに対処しなかったんだ?」

そのとき、ふと違和感を覚えました。産業医が関わる案件でもないのに、この引っかかりは何だろう?
困った事態が起きたこと自体は問題です。でも、すでに適切な対応は済み、今後の対策も決まっていたのです。

違和感の正体は「これ、無駄じゃない?」ということでした。
普段は「無駄をなくせ」「生産性を上げろ」とあれほど言っているのに・・・。正直なところ、この話し合いで得られるのは、部長さんたちの気が済むかどうかだけ。その時間にそれぞれが他の仕事をしたほうが、ずっと仕事は進みますよね。

「止める」にはエネルギーがいる

とはいえ、こういうことはどこの組織にも起きています。
「これ、無駄じゃないですか?」と言おうものなら、「いかに無駄ではないか」「いかに大切か」という理屈が次から次へと出てくるでしょう。

人間の脳は、いつもと同じ、変わらないことを好むもの。維持するための理屈はいくらでも出てくるので、続けることは簡単なんです。

一方、止めるにはエネルギーが必要です。理由を説明し、続けたい多数派の話を聴き、その多くが屁理屈でもぐっと我慢して聞き、また自分の意見を伝える。このやり取りを繰り返さなければなりません。途中で揶揄されたり、孤独を感じたりすることもあるでしょう。

だから多くの人は、「止める」より「続ける」を選んでしまうわけです。止めることは人間の自然な性質に逆らうこと。軽くできることではないんですね。

違和感は温めておけばいい

それでも、あなたが感じた違和感は大切にしてほしいと思います。今すぐ行動しなくても構いません。

違和感の正体を見つめて、「今なら言ってもいいかな」と思えるときまで、忘れずに温めておく。その間に仲間を作っておくのもよし、理論武装をしておくのもよし。

違和感には、あなたなりの理由があるはずだからです。

最近、「なんか変だな」と感じたのに、そのまま流してしまったことはありませんか?一度、その違和感を思い出してみても良いかも。

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この記事を書いた人

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本間 季里

少人数の会社でも産業医が必要な理由
産業医・伝え方コーチ:本間季里

「社員一人ひとりが健康的に働き、会社が成長していける職場を目指したい」という理念のもと、心身の健康を支える産業医です。

少人数の職場では、産業医のサポートによる健康管理や職場環境の改善が会社の成長に直結します。そこで、従業員50人未満の会社の産業医業務に特に力を入れています。

私の産業医としての強みは、傾聴、質問、わかりやすいアドバイス、的確な判断の4つのアプローチを組み合わせ、経営者と社員の支援を行っています。10年以上の経験を持ち、日立製作所、長崎大学など、幅広い業種で産業医を務めてきました。

企業規模に関わらず、経営者が経営に専念でき、社員が心身ともに健康で働ける職場の実現を目指します。

資格:日本医師会認定産業医・医学博士
アサーティブジャパン会員トレーナー
コーチングプラットフォーム認定コーチ
Gallup社認定ストレングス・コーチ

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