サードパーティ:仕事と家以外の居場所をいくつか持つことが自分の基盤を支えてくれる

私は毎月、友人たちとZoomで近況を語り合ったり、「こんなときどうする?」と、特定のテーマで意見を聞きあったりしています。

今風にカフェなどと名前をつけて、お茶を飲みながら、お菓子を食べながら、そう言えば以前はこたつに寝転んで喋っていた人もいたなあ。

こんにちは。産業医・伝え方コーチの本間季里です。世代の違い・価値観の違い、利害の対立など、葛藤や緊張を伴う難しい関係性のなかで、それでも妥協点を見つけて協調していくための伝え方をご提案します。「頭でわかった」ではなく、実際にやれるまでしっかり寄り添います。

この友人たちは約一年間、ともにコミュニケーションのトレーナー養成講座に通い、学んだ人たちです。当時はコロナ禍のずっと前だったので、毎月全国から集ってリアルでの講座でした。NPO法人アサーティブジャパンのトレーナー養成講座に参加した人たちです。

トレーナー養成講座に通う人たちって、「私たちはコミュニケーションのこと、ちゃんとできています。教えられます」という人たち??と思われるかもしれませんが、実は学んだからこそ自分を振り返り、悩みが深くなる人たちでもあります。

アサーティブなコミュニケーションと言う切り口と共通言語を入り口に、いろいろなことを話しているんですよ。

いえ、別にこのZoomカフェの話をしたいのではなくて、仕事と家以外のサードパーティ、自分のちょっとした居場所、仕事や家以外の価値観で動く場所を持っていると良いですよ、という話です。

頭では「世の中にはいろいろな価値観がある」「世の中は多様な考えを持つ人達がいる」ということは重々わかっているはずなのに、毎日毎日仕事と家の往復という生活をしていると、いつの間にか限られた価値観に縛られていってしまいます。脳は案外怠け者で、なるべくあれこれと考えずにすむように働くからです。

私自身、ずっと前の話ですが、仕事で自分を全否定されるような評価を受けたことがあり、それから1年半立ち直れませんでした。当時は仕事をしているか、家で寝ているかという仕事漬けの生活をしていたので、その仕事で評価を得られなかったとき、ダメージは本当に大きなものでした。

家を建てるときだって、まさか一本の大黒柱だけで家は建ちやしません。大黒柱は必要だけれど、その他にも何本もの柱があるから揺らがない家ができるわけです。大黒柱が仕事の場だとしたら、他の柱が家族だったり学生時代の友人だったり、趣味の仲間だったり、オンラインコミュニティの場だったりします。私の例でいうと、先の毎月Zoomでコミュニケーションを切り口にアレヤコレヤと話をする友人のつながりも、私にとってのサードパーティの一つ。

あなたのサードパーティはいくつありますか?

もし、今、毎日仕事と家の往復ばかりで「サードパーティはない!」という答えが浮かんだあなた・・・

サードパーティが目の前を通過しても気づかなかっただけかもしれません。「そんな暇はない。仕事で手一杯だ」そう考えて見送ってきただけかもしれません。

まずは、サードパーティを意識すること、そんなところから始めてみませんか?今まで見えていなかっただけで、チャンスは目の前にあるかもしれません。

伝え方に興味がある方はぜひ、ご登録ください。読むだけで、伝え方に関する視点が増え、知らず知らずのうちにあなたの伝え方が変わっていきます。

産業医・伝え方改善コーチ・本間季里のメールマガジン

キンドル出版しました

産業医として、伝え方コーチとして、毎日たくさんの方の話を聞いてきた経験を元に、「自分が疲れない話の聞き方のポイント」についてまとめた本です。
相手の役に立ち、親身に寄り添うことで、温かい関係性を作りながらも自分が疲れずに関わっていくためのコツが書かれています。
特に、身につけるスキルよりも、手放すとうまくいく考え方に多くのページを割いて、わかりやすい事例とともに解説しました。

この記事を書いた人

アバター画像

本間 季里

産業医、伝え方コーチ、ストレングス・コーチ

大学卒業後、小児科医・免疫学の基礎研究者を経て、2017年より、世代の違い・価値観の違い、利害の対立など、葛藤や緊張を伴う難しい関係性のなかで、それでも妥協点を見つけて協調していくための伝え方を提案し、個人と組織の両方にアプローチできる産業医・伝え方コーチとして活動中。

セッション数は7年間でのべ3000回以上、これまで300名を超える方々に伝え方の講座や研修を提供し、満足度が90%以上です。

資格:医師・医学博士・日本医師会認定産業医
NPO法人アサーティブジャパン会員トレーナー

Gallup認定ストレングス・コーチ

詳しくはこちらのプロフィールをご覧ください。