エフェクチュエーションとは何だ:エフェ伝道師とエフェ事始め

ある時から、私の友人・谷口千鶴さん(私はたにせんさんと呼んでいる)のフェイスブック投稿記事が「エフェ、エフェ、エフェ」とエフェだらけになった。エフェとはエフェクチュエーションの略だ。エフェだらけなだけじゃなく頻度も半端ないし、熱量がすごいのだ。

こんにちは。産業医・伝え方コーチの本間季里です。世代の違い・価値観の違い、利害の対立など、葛藤や緊張を伴う難しい関係性のなかでも協調していくための伝え方をご提案します。「頭でわかった」ではなく、実際にやれることを目指します。

エフェ伝道師・たにせんさん

私も気を許すとかなり暑苦しい人間なので、熱量が高い人のことは嫌いじゃない。が、急にどうしたんだ?エフェだ、レモネードだ、スナック開くだの・・・訳わかんねえ・・・

と言っているうちに「レモンガーデン」というエフェライフコミュニティを作ったので入りませんか?とたにせんさんから連絡が来た・・・エフェって何のことだか解らなくても入って良いというので入ってみた。ま、許容可能な損失の範囲内だからな。

が、次々と目に入る投稿が「どんどんチャンスを掴んでいる」「どんどん世界が広がっている」ように私には見えた。エフェやっているとこうなるのか?←んなわけない。エフェやっているからじゃなく、たにせんさんがエフェを知って、実際に行動しているからだ。

実は私はたにせんさんのことをほとんど知らない。名前をちゃんと認識したのも最近のこと。わたしにはたにせんさんはたにせんさんで十分だったから。よくは知らないけれど友達。ゆるいつながりで結構長い付き合いだ。

エフェクチュエーションに出会ってからのたにせんさんはいきいきしている。まさに伝道師という感じ。

エフェクチュエーション:3つの資源と5つの原則

私は言葉の定義がしっかりしていないとあとの情報がまったく入ってこなくなるタイプなので、はじめにエフェクチュエーションについて簡単に説明しておきます。

エフェクチュエーションとは「優れた起業家に共通する意思決定プロセスや思考(考え方)を発見・体系化した市場創造の実行理論」だそう。この理論は完全に帰納法で、たくさんの起業家の話を聞いているとどうも共通項があるみたい、だからそれをまとめて名前をつけて理論にまとめました、ということらしい。

面白そうだし、めちゃくちゃ大切なことやんか・・・起業家だけでなく、日常の色々なことにこのエフェの考え方を取り入れたら、今までの私とはちょっと違った行動が取れそう。

3つの資源

エフェではまずこの3つを考えることから始めるらしい。自分のリソースを知るってことかな?大義名分のゴールから自分の行動を決めていくというよりも、まずは自分のリソースから「何ができるか?」を考えていく。下から積み上げていく感じでしょうか。

  1. 自分は誰なのか?自分の強み・能力などの洗い出し
  2. 何を知っているのか?自分の知識・経験・専門性などの洗い出し
  3. 誰を知っているのか?自分が持っている人的ネットワークの洗い出し

自分のリソース(資源)を洗い出し、行動して、さらに自分の人的ネットワークを活用することで可能性が広がっていくんですね。

5つの原則

上記の3つの資源を使って考える場合の原則が5つ。

  1. 手中の鳥の原則:新しいものではなく、今持っているものを使って始める
  2. 許容可能な損失の原則:うまくいかないときにも「どこまでの損失だったら許容できるか」を考えておく。その範囲内だったらさっさとやる。
  3. クレイジーキルトの原則:柄や大きさが違う布を繋げて全く新しいキルトを作り上げるように、出会いの中からパートナーを見つけていく。顧客のちょっとした言葉から、AとBを合体させて新商品を作り上げていくみたいな感じかな。
  4. レモネードの原則:失敗(レモン)もレモネードに作り変えれば美味しくてみんな笑顔!
  5. パイロットの原則:とは言っても、流れをみて必要なときには、冷静にデータや事実に基づいて軌道修正していきますよ。

エフェ事始め

レモンガーデンで(エフェライフコミュニティのことね)、エフェ談義に付き合ってくれる人いないかなとたにせんさんが発言したので、真っ先に「いいよ〜」と返してみた。それで、昨日実現した。

エフェって何?というレベルの私だが、同じようにエフェって何?と思っている人にとっては「エフェって何?」というレベルの私自体が手中の鳥なのだ。

やっぱり対談前には「エフェって何?」くらいは理解しておこうとバババッと調べた。バババッと調べながら、「いつもと違うことをするってこういうことなんだよな。当然調べたりするから自分の幅が広がる。いつかどこかで何かと繋がる」

実際、事前に上記のことを調べておいたおかげで、たにせんさんが話していることも、惜しげもなく見せてくれたスライドも理解ができた!そして、私の頭の中の「エフェ、エフェって言っているけれど、私にどう関係し、世の中にどう繋がるのか?」という靄がかかったような感じがスッキリした。

たにせんさんとしてはこんなふうに話をしたものをYouTubeにあげて多くの人に見てもらいたいという方向性があったようなのですが、枠組みも作らずにただおしゃべりしても、他の人が見たい!と思うものにはならないですね、と呟いていた。

なるほど、許容可能な損失の範囲内であることを確認した上で、手中の鳥でやってみて(レモンガーデンのメンバーに声をかけてまずは対談してみる)、こりゃYouTubeにはならんな、と思ったら次回は対談内容の枠組みを考えておくという修正をする(パイロットの原則を使ってレモンをレモネードにする)。まあ、私としてはたにせんさんと対談していること自体が「クレージーキルト」なんだけれどね。

これからどんなキルトができるのか楽しみになってきた時間でした。

やっとエフェが何かわかって、頭の中に「エフェの領域」ができた気がします。今まで無意識にエフェ的な行動をやっていたこともあったかもしれないけれど、こうやって概念として頭に入ってくると一つ一つ意識的に考え行動できる。そのことがとても大切なんだと感じた時間でした。

ありがとう、たにせんさん!

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この記事を書いた人

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本間 季里

産業医、伝え方コーチ、ストレングス・コーチ

大学卒業後、小児科医・免疫学の基礎研究者を経て、2017年より、世代の違い・価値観の違い、利害の対立など、葛藤や緊張を伴う難しい関係性のなかで、それでも妥協点を見つけて協調していくための伝え方を提案し、個人と組織の両方にアプローチできる産業医・伝え方コーチとして活動中。

セッション数は7年間でのべ3000回以上、これまで300名を超える方々に伝え方の講座や研修を提供し、満足度が90%以上です。

資格:医師・医学博士・日本医師会認定産業医
NPO法人アサーティブジャパン会員トレーナー

Gallup認定ストレングス・コーチ

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