「どうしてそう思ったんですか?」の一言を挟む

最近のドラマは台詞がよく練られているなあと思うことが多いと思いませんか?友人に言わせると、近年コンプライアンスが重視されてきた結果だと言います。

そんな台詞の一つに「どうしてそう思ったんですか?」があります。

こんにちは。産業医・伝え方コーチの本間季里です。世代の違い・価値観の違い、利害の対立など、葛藤や緊張を伴う難しい関係性のなかでも協調していくための伝え方をご提案します。「頭でわかった」ではなく、実際にやれることを目指します。

刑事が聞き込みに行き住民の話を聞く。住民は対象者の最近の変化について話し出す。「きっと夫婦の間になにかあったのよ」

夫婦の間になにかあった・・・異性関係かお金の問題か?

と勝手に頭の中で納得したり反応したりせず、

「どうしてそう思ったんですか?」

と、ワンクッションの言葉が入る。

まあ、ドラマなので、見ている人に対する説明という意味もあるのでしょう。でもこの「どうしてそう思ったんですか?」という言葉は、思い込みを防ぎ勝手に妄想が膨らんで相手との関係がわるくなるのを上手に防いでくれる言葉だなと思います。

会話をしているときに、相手の言っていることを「きっとこういうことを言っているんだ」と、即座に勝手に決めつけていることはありませんか?

●挨拶をしたけれど無視された▶嫌われてるんだと思う。

●雑談中に、同僚は夜中まで働いているらしいよ、という話が出た▶私にも夜中まで働いてほしいってこと!?そんなこと無理だよ!!💢

こういうことって結構たくさんありますよね?

相手はあなたが考えているとおり、あなたに夜中まで働けと言っているのかもしれません(今どき、そんなことないとは思うけど!)。

でも、もしかすると、あなたと同様「すげー体力。今どきそんな働き方されたら周りも迷惑」と思っているかもしれない。

勝手に「夜中まで働けと言っている」と決めつけて、その決めつけのもとに会話を続けず、ひとこと

「それはどういう意味?」

「そういう働き方をどんな風に考えているの?」

「どうしてそう思ったのですか?」

などのように、相手の真意をもう少し理解するための質問をしてみてはいかがでしょうか。

私達は案外このステップをすっ飛ばして、お互いに色々な思い込みのもとに会話が続いていくことが多い。

「どうしてそう思ったのですか?」という一言を挟むことで、決めつけ、思い込みを防いで誤解のない会話をめざしませんか?

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この記事を書いた人

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本間 季里

産業医、伝え方コーチ、ストレングス・コーチ

大学卒業後、小児科医・免疫学の基礎研究者を経て、2017年より、世代の違い・価値観の違い、利害の対立など、葛藤や緊張を伴う難しい関係性のなかで、それでも妥協点を見つけて協調していくための伝え方を提案し、個人と組織の両方にアプローチできる産業医・伝え方コーチとして活動中。

セッション数は7年間でのべ3000回以上、これまで300名を超える方々に伝え方の講座や研修を提供し、満足度が90%以上です。

資格:医師・医学博士・日本医師会認定産業医
NPO法人アサーティブジャパン会員トレーナー

Gallup認定ストレングス・コーチ

詳しくはこちらのプロフィールをご覧ください。