解決モードのスイッチは誰が押す?

産業医・伝え方コーチの本間季里です。

新年度になりました。新しい職場に異動になった方、新しい人を迎える職場など色々と変化がある季節ですね。

新しく部下を持つ人や上司が変わった人などもいることでしょう。

新しいメンバーとしっかりコミュニケーションを取ろうと、ついつい気持ちが前のめりになっていませんか?

前のめりのコミュニケーションとは?

産業医として、たくさんの従業員の方の話を聞く機会があります。上司とのコミュニケーションについて話を聞くと、

「上司が話しているのを聞いているだけです。業務の話ばかりですよ。進捗確認とか業務指示とか。普段のミーティングと変わらないですね。」

定例ミーティングとか進捗会議とかならそれはもちろん良いんです。でも、1on1をはじめとした、通常の仕事の以外の話をする場では、別のコミュニケーションが求められますし、それによって自分理解、相手理解が進むというメリットがあるはず。

そのような場合には、上司と趣味の話や家族の話ってわけにいかないよな、という思い込みがあって、まずは仕事の話から入ると、そのまま進捗確認と業務指示にまっしぐら!といったところでしょうか?これが前のめりのコミュニケーションと私が言ったものです。

解決モードスイッチは誰が押す?

なぜ、仕事の話になると一気に進捗確認になってしまうのでしょうか?

話を聴く側(上司)に「話を聞いた以上、解決しなくちゃいけない」という解決スイッチがあります。部下と話をするときに、ついつい解決スイッチをポンッと自分で押してしまい、部下との会話が進捗確認になってしまうのではないでしょうか?

上司の解決スイッチは、部下が必要と思ったときに部下が押すのです!上司が自分の解決スイッチを自分で押すのではありません!

なぜならば、それは部下の課題であり、部下自身が解決をするものです。でも、自分の手には余る、と部下自身が判断したときに、部下が自ら上司の解決スイッチを押すして、上司の力を借りるのです。

自分が選択したことに関してのみ前向きになる

人間は、自分が選択したことに関しては前向きになります。しかし、与えられたこと、押し付けられたことには反発する生き物です。あなたにも経験ありませんか?

自分が決めたことにはやる気が出るけれども、他人から言われたことには今ひとつやる気が出ない・・・

部下に解決スイッチをいつ押すのか、委ねてみませんか?

この記事を書いた人

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本間 季里

少人数の会社でも産業医が必要な理由
産業医・伝え方コーチ:本間季里

「社員一人ひとりが健康的に働き、会社が成長していける職場を目指したい」という理念のもと、心身の健康を支える産業医です。

少人数の職場では、産業医のサポートによる健康管理や職場環境の改善が会社の成長に直結します。そこで、従業員50人未満の会社の産業医業務に特に力を入れています。

私の産業医としての強みは、傾聴、質問、わかりやすいアドバイス、的確な判断の4つのアプローチを組み合わせ、経営者と社員の支援を行っています。10年以上の経験を持ち、日立製作所、長崎大学など、幅広い業種で産業医を務めてきました。

企業規模に関わらず、経営者が経営に専念でき、社員が心身ともに健康で働ける職場の実現を目指します。

資格:日本医師会認定産業医・医学博士
アサーティブジャパン会員トレーナー
コーチングプラットフォーム認定コーチ
Gallup社認定ストレングス・コーチ

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