その習慣、今も必要ですか?ーロバート・キーガン氏のITCワークショップ

昨年11月に、「なぜ、人と組織は変われないのか」「なぜ弱さを見せあえる組織が強いのか」の著者の一人であるロバート・キーガン氏のワークショップに参加する機会がありました。会場は少し小さめで、二人一組になって話をしながら進めていく形だったので、熱心な参加者による周囲の話し声で、なかなか話に集中できないという点はありましたが、熱気に溢れた会場でのキーガン教授自らのワークショップで得るところがたくさんありました。まず、本を読んだだけでは今ひとつ腹落ちしなかった、免疫マップについて、やっと腹落ちしました。

まず、ITCとはなにか?ITCとは、Immunity to Changeの略です。変化、変革から自らを、あるいは自らの組織を守るシステム=免疫システムという名称です。私たちは実はたくさん、向き合いたくない現実、向き合いたくない傷を持っている。一見良くない習慣も、それら現実や傷と向き合わずに済むように私たちを守ってくれているのかもしれない。そこをしっかりと見つめずに表面的な方法を行なっている限り、持続的に良くない習慣から足を洗うことはできないというのです。

はためには良くない習慣だったとしても、はじめは辛いことから私たちを守ってくれた習慣だったのかもしれない。でも、今の私はその辛い現実からは距離を置けている。ならば、今もその習慣は私にとって必要なものだろうか?そう問いかけてみる。その具体的な方法論です。

このワークショップに参加して最も良かったと思ったのはこのことで、良くない習慣とわかっていて改善できない自分を単に「だめな私」と切り捨ててしまうのではなく、どんな体験、傷、思い込みから守ってくれていたのか深堀りししていくことです。まだまだたくさんあるだろう私の良くない習慣も時折、免疫マップを書いて棚卸ししたいと思いました。

この記事を書いた人

アバター画像

本間 季里

少人数の会社でも産業医が必要な理由
産業医・伝え方コーチ:本間季里

「社員一人ひとりが健康的に働き、会社が成長していける職場を目指したい」という理念のもと、心身の健康を支える産業医です。

少人数の職場では、産業医のサポートによる健康管理や職場環境の改善が会社の成長に直結します。そこで、従業員50人未満の会社の産業医業務に特に力を入れています。

私の産業医としての強みは、傾聴、質問、わかりやすいアドバイス、的確な判断の4つのアプローチを組み合わせ、経営者と社員の支援を行っています。10年以上の経験を持ち、日立製作所、長崎大学など、幅広い業種で産業医を務めてきました。

企業規模に関わらず、経営者が経営に専念でき、社員が心身ともに健康で働ける職場の実現を目指します。

資格:日本医師会認定産業医・医学博士
アサーティブジャパン会員トレーナー
コーチングプラットフォーム認定コーチ
Gallup社認定ストレングス・コーチ

詳しくはこちらのプロフィールをご覧ください。