毎年、2月のバレンタインデーが近づくと思い出すことがあります。
若かりし頃は、職場のお世話になっている方たちにいわゆる義理チョコを渡していました。その際、渡す予定の一人ひとりの顔を思い浮かべながら別々のチョコを用意するのが習慣でした。
皆さんは同じチョコレートを人数分用意しますか?それとも、義理チョコと言えども一人ひとりに合ったものを用意しますか?
これはその人の強みが如実に出るエピソードなのです。
こんにちは。産業医・伝え方コーチの本間季里です。世代の違い・価値観の違い、利害の対立など、葛藤や緊張を伴う難しい関係性のなかで、それでも妥協点を見つけて協調していくための伝え方をご提案します。「頭でわかった」ではなく、実際にやれるまでしっかり寄り添います。
今日は、クリフトン・ストレングス®の話。
34に分かれている強みの資質の中で、個別化というものがあります。私はこれが2番めです。口癖は「一人ひとり」ですし、一人の人と長い時間をかけて良好な信頼関係を作り上げていく仕事を、無意識にですが選んできました。
小児科医だったころ、アレルギー疾患や自己免疫疾患などの慢性疾患を専門にしたのも、ひとりひとりの患者さんと長い時間をかけて、じっくりと向き合えるからでした。
今の産業医という仕事でも、数ある業務の中で個別の産業医面談が一番好きです。一人ひとりとじっくりと向き合う時間だからです。
伝え方コーチとして、一人ひとりと向き合って対話をしている時間をこよなく愛しています。
基礎研究をしているとき、たくさんのマウスや細胞を扱っていました。マウスは基本的に系統ごとに毛の色、大きさなどがほぼ均一です。マウスはケージと言われる飼育用の容器の中で飼われています。1つのケージには5〜6匹のマウスが入っていますが、ほぼ同じに見えるケージ内のマウスの、ちょっとした差異にもよく気が付きました。
培養用のシャーレと呼ばれる容器の中で一定の条件下で細胞を培養しているとき、一面に広がる無数の細胞の中から、大きさや刺激に対する反応が他の細胞と違うということを見つけるのも得意でした。
同じはずのことが違う、という現象を掴んでいるのですから、そこから始めた研究テーマは外れがありませんでした。
話をもとに戻して、バレンタインデーの義理チョコの話。
私はずっと自分の楽しみで個別に選んだ義理チョコを渡していたのですが、クリフトン・ストレングス®を知ってから、個別化を上位に持つ人はたいてい義理チョコを一人ひとりに合わせて選んでいるということを、個別化の典型的エピソードとして聞きました。
そんなところにも自分の強みの一端が現れていたのか!とびっくり。
2月になると毎年、改めて自分の持つ強みを実感します。