慎重さという資質

こんにちは。伝え方改善コーチの本間季里です。あなたのコミュニケーションをより良くするために、あなたの性格を変えるのではなく、伝え方を変えるサポートをします。頭でわかった、ではなく、実際にやれるまでしっかり寄り添います。

何をするにも思い立ったらすぐに行動する人もいます。こういう人はスタート時点では完成度が高くはなくても、とにかく行動が早いので一気に経験値が高くなり、改善のスピードも早いものです。

一方で、何をするにも慎重だという人もいます。こういう人は口を揃えて「私は慎重すぎてなかなか新しいことを始められない。そのうちにチャンスを逃してしまうんです」「チームで仕事をしているときに、他の人がモチベーション高く盛り上がっているときに、私があれが心配、これも心配、と言うので、皆のやる気に水を差してしまうんです」と自分の慎重さをネガティブに捉えている人がほとんどです。

クリフトン・ストレングスでは、慎重さは実行力資質に分類されています。実行力資質とは物事を完了させる資質。それを知った時に、慎重なタイプの人が口にする上記の個性に対して、全く別の見方ができるようになりました。

☆慎重さとは、自然とありとあらゆるリスクが見えること。

リスクが見えている人にとっては、お気楽に「イケイケ!ドンドン!」と盛り上がっている集団は心配で心配で見ていられないことでしょう。ついつい焦って、「あれも危ない」「これも考えておかなくちゃ」と伝えてしまう。リスクが見えていない人にとっては、見えていないのですから「何言っているの?心配性ね」「だいじょうぶ、大丈夫。考えすぎだよ」「その時考えれば良いんじゃない?」ということになってしまいます。そして、自分は皆のブレーキになってしまっている、と落ち込む悪循環となってしまいます。

慎重すぎてなかなか新しいことが始められないあなた。どういうリスクが見えていますか?そのリスクは手を打つことができるリスクですか?手を打つことができるなら、手を打ちながら確実に前に進みましょう。見えているリスクを漠然と捉えるのではなく、小さなタスクに落とし込んで手を打てるものかどうか検討してみてはいかがでしょうか?

他の人のブレーキになっていると悩んでいるあなた。伝え方を少し変えてみませんか?あなたには見えているリスクが、他の人には見えていないのです。「進めていくために」あれとこれとこっちとあっちに手を打たねばなりません、と伝えてみる。止めるのではなく、(あなた方と同様)進めていくために、あらかじめ手を打っておくと良いのはこういうことでは?と、見ている目標が同じことをしっかり伝えていくのです。

また、初めに自己開示をするという人もいます。自分は慎重なのだ、他の人が気づかない課題に気づくことが多い。だから色々と細かいこともいうが、目標は同じです、と。次第に「自分たちが気づかない点を指摘してくれるのはありがたいことだよ。どんどん言って!」と言われるようになったとか。実は私も慎重さを上位にもつ彼女を、仕事の時には頼りにしている一人です。私は大雑把にしか考えられない質なので、細かい点までシュミレーションしてくれるのは本当に助かります。

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この記事を書いた人

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本間 季里

産業医、伝え方コーチ、ストレングス・コーチ

大学卒業後、小児科医・免疫学の基礎研究者を経て、2017年より、世代の違い・価値観の違い、利害の対立など、葛藤や緊張を伴う難しい関係性のなかで、それでも妥協点を見つけて協調していくための伝え方を提案し、個人と組織の両方にアプローチできる産業医・伝え方コーチとして活動中。

セッション数は7年間でのべ3000回以上、これまで300名を超える方々に伝え方の講座や研修を提供し、満足度が90%以上です。

資格:医師・医学博士・日本医師会認定産業医
NPO法人アサーティブジャパン会員トレーナー

Gallup認定ストレングス・コーチ

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