自主勉強会にお招きいただき、コーチのためのアサーティブについて話をしました

こんにちは。産業医・伝え方コーチの本間季里です。限りあるエネルギーを本当に大切なことに使うためのコツをお伝えしています。中心はコミュニケーションや上手な時間管理・習慣化。

特に世代の違い・価値観の違い、利害の対立など、葛藤や緊張を伴うなかでも協調していくための伝え方のコツをご提案しています。「頭でわかった」ではなく、実際に身につき日常で使えることを目指します。

日曜の夜に勉強会

11月12日、日曜日の20時から22時まで、あるコーチングスクール出身の方たちの自主的な勉強会でアサーティブなコミュニケーションのセミナーをしました。日曜日ですよ!日曜日の20時から2時間!もうあすからの一週間に備えてリラックスモードの時間なのに、そこでガッツリとアサーティブの話を聞こうというその気持ちにまずびっくりしました。

コーチングにおけるアサーティブの重要性

コーチングをする上でアサーティブを理解し、アサーティブに振る舞うという姿勢はとても大切なんだということを最近特に感じています。

コーチングはクライアントがいて成立するもの。そしてクライアントは年齢、社会的背景、今までしてきたこと、抱えている課題、それぞれ様々です。コーチは相手がどんなクライアントであろうとも、対等な姿勢で話を聴き、率直に簡潔に的を射たフィードバックをすることが求められます。そのためにアサーティブな姿勢は非常に重要となります。

アサーティブな伝え方を知っているとフィードバックが変わってくる

アサーティブを学んでよかったなと思うのは、コーチングだけでなく産業医面談でも、やはりフィードバックをするとき

●言いにくいことも伝えられる。

●でも、自分も言われてつらいことがあるように、相手も同じなんだからと対等な目線で配慮しつつ話ができる。

●相手を理解しようとするので、話が受け取ってもらいやすくなる。

●若い人でも経験豊かな人でも同じように接することができる。

元々アサーティブは、意見を主張する場を与えられなかった人たちのトレーニング方法として始まりました。今はビジネスの場での需要が高まっています。本もたくさん出ていますし、学ぶ場も増えてきました。

アサーティブの誤解

でも、多くの方が誤解しているのは、アサーティブとは「相手を嫌な気持ちにさせない話し方」「感じの良い話し方」と理解していることです。

アサーティブは「自他尊重」なので、自分と相手の利害が対立したときに、自分が我慢して相手に気を使うのは自他尊重にはなりません。逆も同じです。だから、「相手に嫌な思いをさせない」「感じが良い」話し方は必ずしもアサーティブにはないこともたくさんあります。

一時的には相手が嫌な顔をすることもあるでしょうが、それでも対話を続けていく覚悟を持つ。そして対話を続けていく。その覚悟を持つためには、人生の中で何を大切に思っているのかということにまで行き着くことがたくさんあります。今回もそういう事例がたくさん出てきました。

流石に日頃コーチとして活動していたり、継続的・持続的にコーチングの勉強会をしている方たちの集まり。すぐにその深いところまで理解して「自分が認識していたアサーティブとは全然違っていた!」というご感想がたくさん届きました。

以下は参加者のご感想です。アサーティブは伝え方ではありますが、伝え方を通じて、「あり方」まで変化がでてくるという強力なツールでもあります。

セミナーのご感想(許可を得て掲載)

★セミナーご参加前にはどんな課題をお持ちでしたか?

相手を嫌な気持ちにさせない様に伝え方に気を使っていた。自分が何に困っているのか正直わかっていなかった

★セミナーに参加してどんな成果が得られましたか?

アサーティブは人当たり良く話すことではなく、自分が困っていることに真摯に向き合い、ボティランゲージを統一してつたえる。切札を持っておくこと。自分に誠実なではなかったのだと思いました。ロープレで第二回目をやった後、ソワソワしました。

(中村加代子様)

ーーーーーーーーー

★セミナーご参加前にはどんな課題をお持ちでしたか?

アサーションを自分(心理士)のカウンセリングでクライエントに試みたいとおもっっていた。

★セミナーに参加してどんな成果が得られましたか?

自分自身が、嫌なことは嫌と相手に伝えることができないこと(アサーションできない)ことは、相手に嫌われたたくないが根底に大きくあることや、自分が相手にアサーションできないことは、その相手に自分の時間とエネルギーを奪われていること、相手の支配下に自分がいること、もしくはコントロールされていることに今回の研修で直面できた。

(Y. H様)

ーーーーーーーーー

★セミナーご参加前にはどんな課題をお持ちでしたか?

自分の要望を他人に伝えられない。

★セミナーに参加してどんな成果が得られましたか?

アサーティブは人当たり良く伝えることではないと言うのは新たな学びでした。通っても通らなくてもそれを要求した結果 (含: その後の関係性の変化) は自分で受け取る覚悟が必要であり、覚悟する為には要求することの自分にとっての重要性をよく考える必要があると感じました。

(H. G様)

ーーーーーーーーー

★セミナーご参加前にはどんな課題をお持ちでしたか?

アサーティブコミュニケーションを心掛けても、自分が何が言いたかったのか相手の反応に振り回されどんどんわからなくなる。相手の受け取り方を気にするあまりに自身の言いたいことが曖昧になる。

★セミナーに参加してどんな成果が得られましたか?

アサーティブコミュニケーションが人当たりの良いコミュニケーションではないということをはっきり知ることができ、自分の課題が明確になりました。自分の主張を事前に整理し、大切なことを簡潔明確に言うイメトレをしてから、アサーティブコミュニケーションをしてみようと思いました。定期的に練習会とフィードバックが必要だと思ったので、またセミナーに参加する機会を頂けたら嬉しいです。大変勉強になりました。ありがとうございました。

(M. F様)

ーーーーーーーーー

★セミナーご参加前にはどんな課題をお持ちでしたか?

自分の要求を伝えようとすると、圧を与えてしまっているんではないか?と思い、本当に言いたいことを飲み込んでしまっていた。そのことが、ストレスに感じていた。そこで、アサーティブに伝えることに興味がありました。

★セミナーに参加してどんな成果が得られましたか?

アサーティブに伝えるためには人当たりをよくしないといけない、と思っていた部分があったのですが、そうではない、必要なら自分が困っていたりリクエストしたい感情にあった態度や表情でもいいんだということがわかりました。

(M. I様)

ーーーーーーーーー

★セミナーご参加前にはどんな課題をお持ちでしたか?

相手に伝えるときに相手の気持ちや立場を慮りすぎているなと感じることがありました。コーチとして率直に伝えることを躊躇している自分を感じることがありました。

★セミナーに参加してどんな成果が得られましたか?

その瞬間の関係性のゆらぎに意識を向けすぎないで、中長期的な関係性を意識して、真摯に伝えることのメリット各事例に対する本質的なポイントを聞くことで、引き出しが増えたと感じました。

長らく相手に合わせて伝えることに注力してきたので、今日のお話はとても小気味よく、どこに比重を置いて伝えるかのバランスが修正され、とても有意義でした。コーチングを学ぶ一環としてアサーティブを学ぶ方のサポートをする機会もあるので、「相手も自分も納得できる落とし所」よりもまずは伝えたいことを率直に伝えてみることで内側に起きる変化を味わってもらえるようにしたいと思いました。

(M. K様)

ーーーーーーーーー

★セミナーご参加前にはどんな課題をお持ちでしたか?

家族に対しては感情的になりアサーティブに伝えられない。イラっとしたらそのまま伝えていた。

★セミナーに参加してどんな成果が得られましたか?

相手が受け取りやすいように感じよく自分の要望を伝えることだけがアサーティブではない。相手に自分の困りごとを伝えるために表情と言動を一致させて相手が圧を感じることも時には必要。

(畑中美知代様)

ーーーーーーーーー

★セミナーご参加前にはどんな課題をお持ちでしたか?

言いにくいことを伝えるとき、にこやかなままで、言葉を選びすぎ遠慮がちになるため、意図が伝わらず変化が起こらないことがあると感じていました。

★セミナーに参加してどんな成果が得られましたか?

ボディランゲージと言葉を全部そろえると、相手にアサーティブに伝える力が倍増すると実感しました。

(増田玲子様)

ーーーーーーーーー

★セミナーご参加前にはどんな課題をお持ちでしたか?

事実、感情、要求を分けることは理解していたが、感情のあらわし方が漠然としていた。

★セミナーに参加してどんな成果が得られましたか?

アサーティブについての理解を深められた。特に、一貫した(表情、態度、言葉、要望内容等)対応をとることの重要性を理解した。

(K. K様)

ーーーーーーーーー

★セミナーご参加前にはどんな課題をお持ちでしたか?

日常は受け身的で、アサーティブに伝えられないことが多い

★セミナーに参加してどんな成果が得られましたか?

受け身的は自分で選んでいることを再認識した時には毅然にいう。対等を腑に落とす。

わかりやすいお話でした。時に毅然という。その時は、表情。口調、ボディランゲージを合わせる、やってみます。

(O. I様)

ーーーーーーーーー

★セミナーご参加前にはどんな課題をお持ちでしたか?

自分の感情をだすのはよくないと思っていた。

★セミナーに参加してどんな成果が得られましたか?

事実よりも、その結果自分がどういう感情を持って困っているのかの方が相手に伝わるということが分かった。アサーティブに話す時には毅然と主張するが、感情的にならないこと、最後は関係性を保って(場合によっては決別することもあってもよいが)軽やかに終わることを意識しようと思った。

(M. O様)

ーーーーーーーーー

★セミナーご参加前にはどんな課題をお持ちでしたか?

相手に対して強く主張しすぎる、非難めいた口調になるため、人間関係を壊しやすい

★セミナーに参加してどんな成果が得られましたか?

余計なことは言わず、必要なことだけ言ったら後は普通に接するのが一番だと再認識しました

(H. H様)

ーーーーーーーーー

★セミナーご参加前にはどんな課題をお持ちでしたか?

家族間のコミュニケーションのズレがたびたびあった

★セミナーに参加してどんな成果が得られましたか?

アサーティブに伝えるという事は、優しく穏便に伝えるという事だけではなく、時には毅然とした態度でキッパリと伝える事も必要であると分かりました

(K. Y様)

ーーーーーーーーー

★セミナーご参加前にはどんな課題をお持ちでしたか?

態度や考え方があまり好きじゃない人がいて、何か声をかけられても適当に返していたのですが、相手は好意的にこちらを見ているようで、毎回めんどくさいなぁ、と感じていました。

★セミナーに参加してどんな成果が得られましたか?

時には、その考え方好きじゃないです。とはっきり言ってみるのもいいかも、と思いました。

無視するのも、気にしないのもエネルギーを消耗する。というのが、とても印象的でした。最近、嫌なことは嫌、腹が立てば、腹たったー!と思うようにしていて、そうするとずいぶん楽になったので、ああ、これだな、思いました。先生の言葉のひとつひとつがすごくエネルギッシュで、力をいただける講座でした。ありがとうございました。

(T. H様)

ーーーーーーーーー

★セミナーご参加前にはどんな課題をお持ちでしたか?

上司部下、先輩後輩などの関係の中で拘りなくアサーティブに伝えることに難しさを感じていた。

★セミナーに参加してどんな成果が得られましたか?

1)アサーティブとは人当たり良く話すことではない。

2)場合によっては、自分が困っているということを伝えるカードを毅然と切る。

3)どのように伝えるかを考える前に、自分にとって大事なことは何かを考える。それは、自分の人生の優先順位について考えるということである。

4)お話しを聞いている時は、コーチングのセミナーの中で聞いた内容だなと思っていました。が、ロールプレイを行った後で本間先生のフィードバックを伺って目から鱗でした。アサーティブとは、自分の人生の中で何を大切にするのかを考えることから始まるということを学ぶことができました。

(I. D様)

ありがとうございました。

まだ、コミュニケーションの良し悪しは性格だと思っているのですか?
産業医・伝え方コーチが教える、
伝え方のスキル、マインド、考え方

無料メルマガ「伝え方ってそういうことだったんだ!」
登録はこちらから↓

まだ、コミュニケーションの良し悪しは性格だと思っているのですか?
産業医

伝え方コーチ
が教える、
伝え方のスキル

マインド
考え方

無料メルマガ
「伝え方ってそういうことだったんだ!」
登録はこちらから↓

キンドル出版しました

産業医として、伝え方コーチとして、毎日たくさんの方の話を聞いてきた経験を元に、「自分が疲れない話の聞き方のポイント」についてまとめた本です。
相手の役に立ち、親身に寄り添うことで、温かい関係性を作りながらも自分が疲れずに関わっていくためのコツが書かれています。
特に、身につけるスキルよりも、手放すとうまくいく考え方に多くのページを割いて、わかりやすい事例とともに解説しました。

この記事を書いた人

アバター画像

本間 季里

産業医、伝え方コーチ、ストレングス・コーチ

大学卒業後、小児科医・免疫学の基礎研究者を経て、2017年より、世代の違い・価値観の違い、利害の対立など、葛藤や緊張を伴う難しい関係性のなかで、それでも妥協点を見つけて協調していくための伝え方を提案し、個人と組織の両方にアプローチできる産業医・伝え方コーチとして活動中。

セッション数は7年間でのべ3000回以上、これまで300名を超える方々に伝え方の講座や研修を提供し、満足度が90%以上です。

資格:医師・医学博士・日本医師会認定産業医
NPO法人アサーティブジャパン会員トレーナー

Gallup認定ストレングス・コーチ

詳しくはこちらのプロフィールをご覧ください。