褒め言葉に対する反応

あなたは褒められたら無意識にどんな反応をしますか?

こんにちは。産業医・伝え方コーチの本間季里です。限りあるエネルギーを本当に大切なことに使うためのコツをお伝えしています。中心はコミュニケーションや上手な時間管理・習慣化。

特にコミュニケーションでは、世代の違い・価値観の違い、利害の対立など、葛藤や緊張を伴うなかでも協調していくための伝え方のコツをご提案しています。「頭でわかった」ではなく、実際に身につき日常で使えることを目指します。

褒め言葉に対する2人の新卒女性の対応

もう10数年前のことです。大学卒業したての益子さん(仮名)と仕事をしました。

益子さんは仕事の覚えが早くてとても助かっていたので、そのことを伝えました。すると益子さんは、腰を折り手を顔の前で左右にブンブン振り、「いえいえいえいえいえ、とんでもない。全然です、全然です」と何度も言うのです。

2回ほどはこちらも「でもね」と言葉を変え伝えてみましたが、ひたすら腰を折り手を顔の前で左右にブンブン振り、「いえいえいえいえいえ、とんでもない。全然です、全然です」を繰り返します。

益子さんにはその後、助かったことも良かったなということもたくさんあったのですが、結局伝えなくなってしまいました。

受け取ってもらえないことを延々と続けることは苦痛になってしまうのです。

一方、同じ新卒の出雲さん(仮名)は恥ずかしそうに顔を真っ赤にしながら「ありがとうございます!もっとがんばります」と返事をしてくれました。そう言われるとこちらも嬉しい気持ちになって、ちょっと良かったなと思ったことは積極的に伝えるようになっていきました。

益子さんは育つ過程でそれが謙虚なことだよと教わってきたのかもしれません。周囲のお手本となる女性たちがそのように振る舞っていたのかもしれません。でも、行き過ぎると結局、自分へのポジティブなフィードバックももらえなくなってしまうのですよね。

一方で出雲さんはどんどん成長し、「こんなことまでやれるようになったの!!」という仕事まで任されるようになっていきました。

褒め言葉を素直に受け取ろう

あなたはいかがですか?ポジティブ・フィードバックや褒め言葉を受けたときにどのように対応していますか?

最近では「そう言われると嬉しい」とそのまま受け取ってくれる人が増えてきましたが、半分くらいの人は「でも、●●はできていませんよね。だめですよね」という言い方をします。いや、●●の話をしているわけじゃないんだけどな・・・とちょっとしょんぼりします。

フィードバックを受け取るのも受け取らないのもあなたの選択ではあるのですが、できれば素直に受け取りたいものですよね。

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この記事を書いた人

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本間 季里

産業医、伝え方コーチ、ストレングス・コーチ

大学卒業後、小児科医・免疫学の基礎研究者を経て、2017年より、世代の違い・価値観の違い、利害の対立など、葛藤や緊張を伴う難しい関係性のなかで、それでも妥協点を見つけて協調していくための伝え方を提案し、個人と組織の両方にアプローチできる産業医・伝え方コーチとして活動中。

セッション数は7年間でのべ3000回以上、これまで300名を超える方々に伝え方の講座や研修を提供し、満足度が90%以上です。

資格:医師・医学博士・日本医師会認定産業医
NPO法人アサーティブジャパン会員トレーナー

Gallup認定ストレングス・コーチ

詳しくはこちらのプロフィールをご覧ください。