見下されたとき、その評価を受け取るかどうかは自分が決めていい

「気にしない、気にしない」
上から目線の人に凹んでいる同僚に、私たちはつい、こう声をかけます。でも、言われた側の気持ちはちっとも晴れないんですよね。私も長年、これ以外の言葉を持っていませんでした。

「私の何が足りないんだろう」が始まってしまう

幸子さん(仮名)は、職場のプロジェクトリーダーの八代さん(仮名)が苦手です。テキパキと声が大きく、ものをはっきり言う。そこはリーダーらしくて良いのですが、メンバーを下に見ている感じが言葉の端々ににじむのです。

先日、幸子さんは自分のちょっとした不注意を、全員の前で大きな声で注意されました。ミスは反省している。でも恥ずかしかったし、何より「あなたは下」という響きがこたえた。
「私の何が足りないんだろう」 「どうすれば見下されなくなるんだろう」
その日は一日中それが頭から離れず、仕事になりませんでした。

あなたにも、覚えがありませんか。私も過去に、自分の能力を思いっきり全否定されて、そこから立ち直れなかった1年半があります。←今なら笑えるんですけれどね。

見下すのは相手の課題、受け取るかは自分の課題

ここで思い出したいのが、アドラー心理学の「課題の分離」です。それは誰の課題なのか、線を引いて考える、ということですね。

八代さんが人を見下すのは、八代さんの価値観であり、八代さんが自分で選んでいる態度です。優秀だと感じたいのか、力を確かめたいのか、理由はわかりません。でも、幸子さんが少し変わったところで、八代さんの選択が変わるとは思えないのです。褒められた態度ではないけれど、それは八代さんの課題。
一方で、その評価を「そのとおりだ」と受け取るかどうかは、幸子さんの課題です。

「見下されたから、私はダメなんだ」と考えるのは、相手の価値観にそのまま同調してしまうこと。相手が自分を下に置いたからといって、自分まで自分を下に置く必要はないんですね。

心の中は自由です。宣言なんてしなくていい。←むしろ、しないほうがいい・・・。ただ、心の中で「それはあなたの評価です。私はそうは思いません」と静かに線を引いて、自分は自分を見下さない。

嫌な匂いも、離れれば届かなくなります。物理的に離れられなくても、気持ちの上で距離を置くことはできるんです。

同じ目線の高さで

役職、収入、スキル。ジャンルごとに見れば、人には上下があります。でもそれと、人を見下すこと、自分を卑屈に下に置くことは、まったく別の話です。
相手を上から見るのでも、下から持ち上げるのでもなく、同じ目線の高さで捉える。

明日、誰かの上から目線にモヤッとしたら、まずは心の中でこうつぶやいてみてくださいね。

「それは、あなたの評価。私は、私を見下さない。」

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この記事を書いた人

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本間 季里

少人数の会社でも産業医が必要な理由
産業医・伝え方コーチ:本間季里

「社員一人ひとりが健康的に働き、会社が成長していける職場を目指したい」という理念のもと、心身の健康を支える産業医です。

少人数の職場では、産業医のサポートによる健康管理や職場環境の改善が会社の成長に直結します。そこで、従業員50人未満の会社の産業医業務に特に力を入れています。

私の産業医としての強みは、傾聴、質問、わかりやすいアドバイス、的確な判断の4つのアプローチを組み合わせ、経営者と社員の支援を行っています。10年以上の経験を持ち、日立製作所、長崎大学など、幅広い業種で産業医を務めてきました。

企業規模に関わらず、経営者が経営に専念でき、社員が心身ともに健康で働ける職場の実現を目指します。

資格:日本医師会認定産業医・医学博士
アサーティブジャパン会員トレーナー
コーチングプラットフォーム認定コーチ
Gallup社認定ストレングス・コーチ

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