近所のプロフェッショナルその5:革製品の職人@九十九里

こんにちは。伝え方改善コーチの本間季里です。あなたのコミュニケーションをより良くするために、あなたの性格を変えるのではなく、伝え方を変えるサポートをします。頭でわかった、ではなく、実際にやれるまでしっかり寄り添います。

もう何年も前のことですが、父がボロボロのキーホルダーを使っていました。「新しいのにしたら?」と聞いたら、「むかし、お母さんがプレゼントしてくれたものだ」というではありませんか。お母さんとは、父の妻、つまり私の母のことです。

ボロボロだけど、よくよく見てみるとカルティエのもの。そうか、カルティエだったか。。。こんなボロボロでも、カルティエくらいのブランドなら、父の気持ちを汲んで修理をしてくれるに違いない、と思い、東京・銀座のカルティエ銀座本店まででかけていきました。

修理の受付はエレベーターで地下に降りていったところにありました。もう4年ほど前のことだったので、そこには沢山の人が修理依頼に訪れていました。

必要事項を申込書に書き、ふかふかの贅沢なソファで待っていると、担当の人がやってきました。事情を話し、もう古いものではあるので、多少歪みが出てもいいのでなんとか修理してもらえないだろうか、と付け加えました。修理部門の判断ですのでなんとも言えません、というやや素っ気ない返事で、カルティエ銀座本店をあとにしました。

一週間後、修理は引き受けられないとの返事が来ました。もう一度お願いしましたが、だめでした。新しいのを購入されては、と言われたのには正直がっかり。

で、私も少し意地になり、革製品の修理職人探しが始まりました。少し探すと、なんと、自宅のそばに革製品の修理職人がいるではありませんか?早速、メールを出して事情を話してみました。まずは製品を見てからということで、でかけていきました。

九十九里の海沿い。その職人さんは仕事の合間にはサーフィンも楽しんでいるようです。現物を見ていただき、事情を話して、「多分大丈分です」と引き受けてもらいました。それから1ヶ月、革がぼろぼろだったので、周囲のテープを少し太めにせざるを得ず見た目がどうかな、と言いながら送付されたのが写真のものです。

父はお金をかけて修理しなくてもあのままで良かった、とかなんとか言ってはいましたが、亡くなるまで大事に使っていました。今は私がそのまま使っています。

結構身近に、地味だけどていねいに仕事をしてくれる職人さんっているものですね。

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本間 季里

産業医、伝え方コーチ、ストレングス・コーチ

大学卒業後、小児科医・免疫学の基礎研究者を経て、2017年より、世代の違い・価値観の違い、利害の対立など、葛藤や緊張を伴う難しい関係性のなかで、それでも妥協点を見つけて協調していくための伝え方を提案し、個人と組織の両方にアプローチできる産業医・伝え方コーチとして活動中。

セッション数は7年間でのべ3000回以上、これまで300名を超える方々に伝え方の講座や研修を提供し、満足度が90%以上です。

資格:医師・医学博士・日本医師会認定産業医
NPO法人アサーティブジャパン会員トレーナー

Gallup認定ストレングス・コーチ

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