大阪のおばちゃんのクレームの付け方がアサーティブなので驚いた!

一年ほど前、仕事で大阪に行った時に泊まったホテルのレストランでランチを食べていたときのこと。大阪弁のおばちゃんがランチにクレームを付けていました。そのクレームの付け方がアサーティブなので驚きました。

ランチは確か生姜焼き定食で、肉の一部が焦げていたので「焦げてるで」と店の人に伝えたかったらしい。定食の小鉢か何かを持ってきたスタッフに「この生姜焼き、ここが焦げてるわ」と伝えました。とくに感情的でもなく、あたかも「今、何時?」と聞くような淡々とした感じで、当然ですが、その間も食事のペースも変わりませんでした。スタッフは直後に料理人と店の責任者に伝えたのでしょう。すぐに料理人が「大変失礼いたしました。すぐに新しい料理とお取り替えいたします。」と申し出たのですが、そのおばちゃんはそれを静かに断りました。で、こう付け加えたのです。「ここが焦げてたからね、それを伝えたかっただけ。味は良かったよ。この焦げたところを外せば問題ないし、新しいの持ってきてもらっても食べきれないわ。味はとても美味しかったです。ありがとう」

前から感じていたことですが、大阪の文化はいい塩梅でアサーティブなのではないだろうか?言葉のキャッチボールがうまいのではないか?

この場合で言えば、クレームと言えばクレームなのですが、
1)自分の感じ方、意見は店側に率直に伝える。
2)自分としてはどこが問題か、どこは問題ないのかをはっきりさせ、誠実に伝える。
3)相手の反応を勝ち負けで考えない。店側と自分とが対等な立ち位置にいる。

大阪ではこういう場面にでっくわす頻度が明らかに高い気がします。おおっ!大阪のおばちゃんはアメちゃんをくれるだけじゃなくて、人とのコミュニケーションもアサーティブ度が高いんだなあ、と関心します。

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この記事を書いた人

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本間 季里

産業医、伝え方コーチ、ストレングス・コーチ

大学卒業後、小児科医・免疫学の基礎研究者を経て、2017年より、世代の違い・価値観の違い、利害の対立など、葛藤や緊張を伴う難しい関係性のなかで、それでも妥協点を見つけて協調していくための伝え方を提案し、個人と組織の両方にアプローチできる産業医・伝え方コーチとして活動中。

セッション数は7年間でのべ3000回以上、これまで300名を超える方々に伝え方の講座や研修を提供し、満足度が90%以上です。

資格:医師・医学博士・日本医師会認定産業医
NPO法人アサーティブジャパン会員トレーナー

Gallup認定ストレングス・コーチ

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