断るときのコツ2:断るというのは、「どこからなら、イエスなのか」つまり、イエスの部分を伝えることでもある

こんにちは。コミュニケーションスキルと自分の強みを活かすことにより、ストレス軽減のサポートを行うストレスマネジメント・コーチの本間季里です。 

厳密にプライベート事例と仕事事例を分けることはできませんが、日常の会話と業務上の、例えば上司と話をする際の会話で、気をつける点はそれぞれあるように思います。 

プライベートの会話でこんなことはないでしょうか?あなたはBさんです。 

Aさん「Bさん、今日、何人かで激辛タイカレーを食べに行くんだけど、一緒に行かない?」 

Bさん(あなた)「う〜ん、どうしようかな。今日はちょっと、、、」 

Aさん「・・・・・」 

この会話で、双方に何ら気持ちの上での齟齬が起きないのであれば構いません。が、この会話では、Aさんにとって、なぜあなたが断ったのか伝わりません。場合によっては、Aさんは「なにが気に入らなかったのかな?」「なんか、誘いにくくなっちゃったな」と思うかもしれません。こういう小さなことの積み重ねが、長い目で見ると人間関係に亀裂が入っていくことも多いものです。 

したがって、率直にNoということは、少し長い目で見て人間関係を良好にすること、その人との関係性を大切に思うからこそのNoでもあるわけです。 

では、どこを変えてみたら良いでしょうか? 

なにがNoで、何ならYesなのかを明確に伝えることです。 

1)今日は他に予定が、あるいは疲れているからだめなのか。すなわち、今日という日がNoで、他の日だったらYesなのか。 

2)激辛タイカレーがNoで(辛いのは苦手)、他のものならYesなのか。 

などです。そして、そのことを伝えてみます。 

あなたが心配するよりずっと、Aさんは「また次回誘うね!」あるいは「辛いもの以外のときに誘うね!」とさらっと受け止めてくれるでしょう。そしてあなたもAさんも、変に気を使ったり、推測したりすることのない気持ちいい関係性がつづくでしょう。 

このように、Noというのは実は「どこからがYesなのか」を伝えることでもあります。 

小さなところから試してみませんか? 

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この記事を書いた人

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本間 季里

産業医、伝え方コーチ、ストレングス・コーチ

大学卒業後、小児科医・免疫学の基礎研究者を経て、2017年より、世代の違い・価値観の違い、利害の対立など、葛藤や緊張を伴う難しい関係性のなかで、それでも妥協点を見つけて協調していくための伝え方を提案し、個人と組織の両方にアプローチできる産業医・伝え方コーチとして活動中。

セッション数は7年間でのべ3000回以上、これまで300名を超える方々に伝え方の講座や研修を提供し、満足度が90%以上です。

資格:医師・医学博士・日本医師会認定産業医
NPO法人アサーティブジャパン会員トレーナー

Gallup認定ストレングス・コーチ

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