怒りの裏側にあるもの

怒りの感情が湧いてくることはありませんか?あるいは、なぜこんな時に相手は怒り出すのだろう?と信じられない気持ちになったことはありませんか?

怒り、というほどではないにしても、本当はしょげている相手を慰めたり、体調が思わしくない相手を労ったりしようと思っているはずなのに、相手を思いやる感情よりも「なんで?」という、怒りのスパイスをまぶした感情が生まれて心がざわついてしまい、そんな自分に罪悪感を感じてしまうことはありませんか。

怒り、と一言で言っても、そこには幾つかの種類があります。
1)うまくいくと思ったことがうまくいかずに、とっさに湧いてくる怒り
2)長い間傷ついてきた事柄に触れられたことによる怒り
3)社会の理不尽なことに対する怒り

自分の中にふと湧いてきた怒りの感情が、上記のどれなのか、考えてみると以外な自分の怒りのツボがわかるかもしれません。
1)は、原因があって、その原因が取り除ければ怒りは収まります。
2)は、家族内の問題や、夫婦間、上司−部下関係など、長い間の人間関係により傷ついた体験からくる怒りです。経過が長いことや、複雑に入り組んだ問題になっていることが多いので、カウンセリングを始めとした専門家の手助けが必要なことも多いでしょう。
3)の理不尽さに対する怒りは、例えば差別や不公平さを見過ごせないことから起こる怒りです。このような怒りをエネルギーとして、社会の変革をもたらす行動へと向かう人も多く存在します。単に怒りを露わにするだけにせず、問題提起や解決への行動に結びつけることを意識してはいかがでしょうか。

このように、単に「怒り」というカテゴリーで漠然と括ってしまうと、怒りはすべて良くない感情で、怒りを感じる自分を責めてしまうという悪循環に陥ってしまいますが、1)〜3)のどこに分類される怒りなのだろう、と考えてみると、その後の対処の仕方も明確になるかもしれません。

 

 

この記事を書いた人

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本間 季里

少人数の会社でも産業医が必要な理由
産業医・伝え方コーチ:本間季里

「社員一人ひとりが健康的に働き、会社が成長していける職場を目指したい」という理念のもと、心身の健康を支える産業医です。

少人数の職場では、産業医のサポートによる健康管理や職場環境の改善が会社の成長に直結します。そこで、従業員50人未満の会社の産業医業務に特に力を入れています。

私の産業医としての強みは、傾聴、質問、わかりやすいアドバイス、的確な判断の4つのアプローチを組み合わせ、経営者と社員の支援を行っています。10年以上の経験を持ち、日立製作所、長崎大学など、幅広い業種で産業医を務めてきました。

企業規模に関わらず、経営者が経営に専念でき、社員が心身ともに健康で働ける職場の実現を目指します。

資格:日本医師会認定産業医・医学博士
アサーティブジャパン会員トレーナー
コーチングプラットフォーム認定コーチ
Gallup社認定ストレングス・コーチ

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