人物に着目するのではなく、問題そのものに着目する。

何か問題に直面すると、その問題を起こした人物についつい目がいって、「どうしてこういうことが起きたのか?」「なぜ、こうしなかったのか?」「注意が足りなかったのでは?」などという展開になることが多いのではないでしょうか。当然、自分が何か問題を引き起こしたときも、相手が同様の反応をするに違いないと思い、「なぜ、私はこうしなかったのか?」と自分を責めることが多いのではないかと思います。

人間は「責められる」と感じると、反射的に自己防衛しようとする生き物です。自己防衛する姿を見ると、「素直に何故認めないのだ」と相手の怒りをさらに掻き立ててしまい、物事は悪循環になってしまいます。

アサーティブを学ぶ中で、もっとも日常的に役に立っていることの一つが、この問題解決の際に「問題を起こした人物に注目するのではなく、起きた問題そのものに着目する。問題を起こした人物は、ともに問題を解決する協力者という位置づけで考える」ということです。相手を責めたくなる気持ちをちょっと横に置いておき、一緒にこの問題を解決しましょう、というスタンスを保つということです。

責められない、ということが伝わると、問題解決に力を貸してくれるようになります。そして、多くの場合、自らの反省点にも目が行き、今後の進め方などを考えるようになります。自分の内側から出てきた反省でなければ、あまり今後の役には立ちません。同じエネルギーと時間を使うなら、今後に役立つように使いたいものです。

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本間 季里

少人数の会社でも産業医が必要な理由
産業医・伝え方コーチ:本間季里

「社員一人ひとりが健康的に働き、会社が成長していける職場を目指したい」という理念のもと、心身の健康を支える産業医です。

少人数の職場では、産業医のサポートによる健康管理や職場環境の改善が会社の成長に直結します。そこで、従業員50人未満の会社の産業医業務に特に力を入れています。

私の産業医としての強みは、傾聴、質問、わかりやすいアドバイス、的確な判断の4つのアプローチを組み合わせ、経営者と社員の支援を行っています。10年以上の経験を持ち、日立製作所、長崎大学など、幅広い業種で産業医を務めてきました。

企業規模に関わらず、経営者が経営に専念でき、社員が心身ともに健康で働ける職場の実現を目指します。

資格:日本医師会認定産業医・医学博士
アサーティブジャパン会員トレーナー
コーチングプラットフォーム認定コーチ
Gallup社認定ストレングス・コーチ

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