サードプレイスを複数持つ意味

産業医・伝え方コーチの本間季里です。

産業医として従業員のお悩みをたくさん聞いていると、真面目な人が多いなと感じます。ただ共通している特徴があることにも気づきました。

共通の特徴とは?

共通する点の一つは、生活の大部分が仕事、そしてちょっとプライベートという時間の比率の人が多いということです。

ちょっとだけあるプライベートも、食事や風呂、寝る前のちょっとしたのんびりする時間くらい。

もちろんどんな人でも、仕事が忙しいときにはそういう生活パターンになる時期が続くことはあるでしょう。でも、一時的なことというより、日常的にそんな生活パターン担っている。それが普通の状態という人が多い気がします。

仕事と自宅の往復だけだと何が起きるのか?

仕事に打ち込んでいると、ついつい自宅と職場の行き来だけになりがち。でもそれは仕事に真摯に打ち込んでいると証でもあるわけだから、何が悪いの?と思ったあなた。

理由はズバリ、あなたの中で職場の価値観が唯一になってしまうからです。

世の中はいろいろな価値観で動いています。職場、会社の価値観だけで世の中が動いているわけではありません。そんなことはわかっている!つもりでも・・・

自宅と職場の行き来だけの生活をしていると、いつの間にか職場の価値観に囚われてしまいます。

価値観が一つだと何が起こるか?

職場の価値観に囚われてしまうと何が起こるのでしょうか?

順調なときはそれでもいいのですが、職場でのミスや失敗をきっかけに、一気に気持ちが落ち込んでしまうのです。価値観、すなわち判断の基準が一つだけだからです。

自分が全否定されたような、今までの努力が水の泡になったような、そんな気持ちになってなかなか立ち直れないということが起こります。

自宅と仕事以外の、第3の場所(サードプレイス)が誰にでも必要

そこで自宅(第一の場所)と職場(第二の場所)以外の第3の場所、すなわちサードプレイスが重要になります。

サードプレイスは、仕事や自宅とは関係がない方が良いですね。趣味とか、地域活動のコミュニティとか、仕事とは無関係の友人関係とか。

最近ではオンラインコミュニティも良いですね。はじめからガッツリ参加するのは怖いというのでしたら、発信はせずに眺めているだけでも良いのでは?

画面上に出てくる様々な意見を眺めているだけでも、「世の中は多様な価値観でできている」「会社の価値観は、世の中にあるたくさんの価値観の一つに過ぎない」ということが、理屈ではなく染み通っていくことでしょう。

自分ひとりで自分の価値観を変えていくのはなかなか難しいものです。いちばん簡単なのは、違う環境に身を置くようにすること。それがサードプレイス。

あなたはご自分のサードプレイスをいくつ持っていますか?

この記事を書いた人

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本間 季里

少人数の会社でも産業医が必要な理由
産業医・伝え方コーチ:本間季里

「社員一人ひとりが健康的に働き、会社が成長していける職場を目指したい」という理念のもと、心身の健康を支える産業医です。

少人数の職場では、産業医のサポートによる健康管理や職場環境の改善が会社の成長に直結します。そこで、従業員50人未満の会社の産業医業務に特に力を入れています。

私の産業医としての強みは、傾聴、質問、わかりやすいアドバイス、的確な判断の4つのアプローチを組み合わせ、経営者と社員の支援を行っています。10年以上の経験を持ち、日立製作所、長崎大学など、幅広い業種で産業医を務めてきました。

企業規模に関わらず、経営者が経営に専念でき、社員が心身ともに健康で働ける職場の実現を目指します。

資格:日本医師会認定産業医・医学博士
アサーティブジャパン会員トレーナー
コーチングプラットフォーム認定コーチ
Gallup社認定ストレングス・コーチ

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