自分の望みに妥協しないーやっと現役を引退するうちの鍋釜たちー

こんにちは。ストレスマネジメント・コーチの本間季里です。コミュニケーションの方法を少し変えたり強みを知り活かすことで自分や相手への理解を深め、個人と組織の幸福度を高めるサポートをします。 

先日、仕事で遠出をした帰りに十何年ぶりかでアウトレットモールに寄りました。私は鍋釜を穴が開くまで使おうとする質なのですが、日本の鍋釜は収納がしにくい。特に昔のものは形がまちまちなのできれいに重ねたりできないし、形も歪んでいるもの、汚れがこびりついているものなどが堂々と現役として活躍していて、それも当分(多分私が生きている間は)穴などあきそうもなく、、、 

しかし、近年の技術の進歩は著しいものがあって、素材やら機能やらがとんでもなく進化していて、それらを使わないのも機会損失、生産性の低下になるような気もしていました。「もったいない精神、これで特段困っていないし」対「最新の技術で生産性向上」のせめぎあいが何年も続いて、ついに買い換えよう、と気持ちが傾いたのでした。 

天気がよく、風も暖かかったその日のアウトレットモールには思ったよりも人がいましたが、聞こえてくる言語は日本語ばかり。ああ、コロナ禍で海外から来る人がいないんだなあということを実感しながら、キッチン用品の店を選んで見て回りました。 

さて、店に入ると店員が寄ってきて、いかにこのセットが品数に比べてお買い得か!ということを説明してくれます。「色違いはないですか?」と聞くとそれはないとのこと。また、この色がキッチンにあるのは明るくなっていいですよ、と推してきます。 

「でも私はこの色をキッチンに置く気にはならないし、このセットのXとXXはいらないし」 

あくまでも「お得です」と推してくる店員の声に、バリバリに違和感を感じている自分に気づいてふと可笑しくなりました。昔の私だったらお得な方を買っていたでしょう。必要ないものが入っていても「いつか使うかもしれないし」。色が少し気に入らなくても「でも慣れれば気にならなくなるだろうし」。これって、自分の希望に対して妥協していることなんですよね。 

でも、今の私は必要なもの、納得したものがほしい。これを薹が立ったというのかもしれないし、年齢を経て必要なものだけあればいいや、という考えになったというのかもしれない。散々迷った挙げ句、新しい鍋釜を買ってやっと入れ替えをしました。現役引退の鍋釜は、燃えないごみ袋に入ってお役御免になる日を待っています。 

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この記事を書いた人

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本間 季里

産業医、伝え方コーチ、ストレングス・コーチ

大学卒業後、小児科医・免疫学の基礎研究者を経て、2017年より、世代の違い・価値観の違い、利害の対立など、葛藤や緊張を伴う難しい関係性のなかで、それでも妥協点を見つけて協調していくための伝え方を提案し、個人と組織の両方にアプローチできる産業医・伝え方コーチとして活動中。

セッション数は7年間でのべ3000回以上、これまで300名を超える方々に伝え方の講座や研修を提供し、満足度が90%以上です。

資格:医師・医学博士・日本医師会認定産業医
NPO法人アサーティブジャパン会員トレーナー

Gallup認定ストレングス・コーチ

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