アサーティブに伝えるときの率直とはなにか?

こんにちは。伝え方改善コーチの本間季里です。あなたのコミュニケーションをより良くするために、あなたの性格を変えるのではなく、伝え方を変えるサポートをします。頭でわかった、ではなく、実際にやれるまでしっかり寄り添います。

アサーティブの講座を受けたことがある方から「率直に話しましょう、って言われて、なるほど!と思ったので、率直に上司に話したけれどすごく関係が悪くなってしまった。率直って難しい」という意見をときどき聞きます。

あるいは、「いままでずっと我慢してきたけれど、ついに今日、上司にアサーティブを使って『新しい仕事は絶対無理です!』と言ってやった!スッキリした!」という話を聞くこともあります。これらは多分、率直と言うより、思い切っていったら攻撃的な言い方になっちゃった、というパターンではないかと思われます。

アサーティブに伝えるときになぜ率直さが必要かというと、ノンバーバル(非言語情報)として、自己防衛、言い訳、忖度、相手の顔色をうかがっていることなど、様々な情報が同時に伝わっていて、相手がそちらに反応してしまうからと私は考えています。

人間である以上、難しい話の局面でこれらの気持ちが出てくるのは自然なことです。それらを押し込め封じ込めて話をするのではなく、その気持ちは気持ちとして「そう感じるのは仕方がないよね」と認めつつ、伝えるときにはちょっと横においておきましょう。

この、ちょっと横に置く、というところに時間をかけるといいですね。

今の業務だけでも手一杯なところに、新しい業務を振られた。どうしよう。

最終的には引き受けようと思いますか?仕事ならば、引き受けるという選択をする場合が多いでしょう。そのためには今の業務をどのように調整すればそれは可能になりますか?オプションも含めていくつか考えましょう。

それとも絶対に引き受けられませんか?その理由は何でしょう?時期が少し違えば(来週とか)可能になりますか?業務の内容が理由ですか?例えば全く新しい業務内容なので、時間が足りない、誰かのサポートが得られれば可能ですか?

つまり、自分はどうしたいのか、そのためにはそのままでは引き受けられない理由はなにか、なにがボトルネックになっているのかを明確にして、それをそのまま伝え相手の意見を聞きます。自分の考えを伝え、それに対する相手の意見を聞く、その繰り返しが率直ということではないでしょうか?

そのときに、自己防衛、言い訳、忖度、相手の顔色をうかがっていることなどが横においておけると、相手が受け取りやすい伝え方になり、双方にとってストレスが少ない会話になりそうですね。

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この記事を書いた人

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本間 季里

産業医、伝え方コーチ、ストレングス・コーチ

大学卒業後、小児科医・免疫学の基礎研究者を経て、2017年より、世代の違い・価値観の違い、利害の対立など、葛藤や緊張を伴う難しい関係性のなかで、それでも妥協点を見つけて協調していくための伝え方を提案し、個人と組織の両方にアプローチできる産業医・伝え方コーチとして活動中。

セッション数は7年間でのべ3000回以上、これまで300名を超える方々に伝え方の講座や研修を提供し、満足度が90%以上です。

資格:医師・医学博士・日本医師会認定産業医
NPO法人アサーティブジャパン会員トレーナー

Gallup認定ストレングス・コーチ

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