長野市でコミュニケーションの勉強会を行いました。

9月末だというのに、昼間は30℃で汗ばむ陽気の長野市。そんな土曜日の午後に対人援助職の方の勉強会で、コミュニケーションに関するセミナーを行ってきました。

こんにちは。産業医・伝え方コーチの本間季里です。限りあるエネルギーを本当に大切なことに使うためのコツをお伝えしています。

中心はコミュニケーションや上手な時間管理・習慣化。特にコミュニケーションでは、世代の違い・価値観の違い、利害の対立など、葛藤や緊張を伴うなかでも協調していくための伝え方のコツをご提案しています。「頭でわかった」ではなく、実際に身につき日常で使えることを目指します。

今回は「実際に何をどう言うのか」にフォーカス

こちらは今年度2回シリーズで、今回は2回め。

1回めの様子はこちらから。

前回は、対人援助職の方が疲れることなくクライアントに向き合うために、どう余力を生み出していくか、人と向き合うか、話を聴く姿勢などを中心にワークを交えたセミナーでした。

3ヶ月ぶりの再会となった今回は、「では実際に何をどう伝えるのか」ということが中心でした。もう普段から定期的に勉強会を行っているメンバーの皆さんなので、グループごとのディスカッションやフィードバックも活発かつ率直。

誰に何を言いたいのか←実はこれが難しい!

「何をどう言うか」の前に、「自分は誰に何を伝えたいのか」が明確になっていないと伝わるものも伝わりません。実は案外ここが難しいのです。

「誰になんと伝えたいのですか?」と質問しても、ついつい状況説明をしてしまう。「この状況をこんなふうに変えたいんです」という話に終始してしまうことが多いものです。「この状況をXXに変えたいために、誰になんと言いたいのですか?」と聞いても・・・はて?

実はここが明確にならなければ、どんな名人でも言いたいことが相手に伝わりません。実は「断りたいんです」と言いながらも、「頼まれる自分がちょっと頼りにされているみたいで嬉しくて、依頼が来なくなるとそれはそれで寂しい」というのが本心だったりします。このように、表面的に自覚していることや言葉にすることと、本当の気持ちは違っていることもあります。

自分は果たして「誰に何を言いたいのか?」を、まずじっくりと自分に向き合って整理してみるところから。そのときに力になるのは周囲の人達。今回のセミナーでも同じグループメンバーがどんどん質問したり、感想を伝えたりする中で「本当に言いたかったこと」が明確になっていきました。

言いたいことが明確になると、望む結果がついてくる

言いたいことが明確になって、それを相手に伝えてみると格段に望む結果が得られることが多くなります。それは相手も「どうしてほしいのか」がわかりやすいので、話の途中で引っかかってしまって論点がずれるということが少なくなるからです。

なんであんなに長い時間、一人でウジウジと考えていたんだろう、ということも多くなります。早く言えばよかった!ということ、誰にでもありますよね。

引き続きの懇親会でも話は続く、続く・・・

本当に率直で明るい場になりました。ご参加の皆さん、ありがとうございました。

参加者のみなさまの声

伊藤範彦様

★セミナーご参加前にはどんな課題をお持ちでしたか?
相手の言動で気になることがあるが、言うと喧嘩になるので言わないでいる。

★セミナーに参加してどんな成果が得られましたか?
言わないのも自分の選択と思えるようになった。

★その他
自分が疲れないコミュニケーションの取り方を職場の部下にも伝えたいと思いました。

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丸山美香子様

★セミナーご参加前にはどんな課題をお持ちでしたか?
どうしても、言いたいことが伝えられない。いい大人がとか 嫌な人と思われたくないなとか嫌な気分になるだろうなとか。

★セミナーに参加してどんな成果が得られましたか?
要求、感情、事実にまず分けてみるという意識を持って、その答えを選んだのは私と腹をくくると決められた。相手の都合もあることを前提に置く。無駄な労力はなるべく少なくという事を絶対的にやろうと心に決めた。

★その他
ロールプレイが楽しくテイク4までできました。断われない→保留→断る リアルに近いロールプレイって大事ですね。楽しかった。

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伝田景光様

★セミナーご参加前にはどんな課題をお持ちでしたか?
身の回りの様々なお願い事やお願いされる事に、漠然とした負担感を持っていた

★セミナーに参加してどんな成果が得られましたか?
漠然とした負担感を感じる気持ちになる構造が理解出来た。

★その他
課題の整理、分離が如何に大切か。そして、その先の事を互いに共有できる様な人間関係を理想としていきたい。

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M.M様

★セミナーご参加前にはどんな課題をお持ちでしたか?
言いたい気持ちはあるけど言いたいことが分からなかった。

★セミナーに参加してどんな成果が得られましたか?
アサーティブを学び、使ってみたいと思いました。簡潔、シンプルに。

★その他
ロールプレイは楽しく、かつ、自分の体験に引き寄せて考えられました。

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D.N様

★セミナーご参加前にはどんな課題をお持ちでしたか?
伝えたつもりがうまく伝わっていなかった経験があった。また感情的に伝えてしまうことがあった。

★セミナーに参加してどんな成果が得られましたか?
アサーティブに伝える方法について、数年前にも学んだが改めて確認できた。それを意識して日々の中で使って経験を積みたいと思いました。

★その他
引き続きこのシリーズを開催していただけると嬉しいです。

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S.Y様

★セミナーご参加前にはどんな課題をお持ちでしたか?
これからもお世話になる上司に対して、やめて欲しいことをうまく伝える方法が想像できずに逃げていたこと。

★セミナーに参加してどんな成果が得られましたか?
アサーティブに事実を端的に伝える技術。

★その他
アサーティブコミュニケーションが、型でうまくいく方法だと知って、すぐに実践できそうなイメージが湧き、勇気と希望を持てた。

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S.K様
★セミナーご参加前にはどんな課題をお持ちでしたか?
1)とても優秀な部下の方との付き合い方について、2)利用者さんからお菓子を勧められたら断ることができないことが、課題だと思っていました。

★セミナーに参加してどんな成果が得られましたか?
伝わるためのスリーステップを学ぶことができました。これから使ってみたいと思います。

★その他
一緒に学ぶメンバーがとてもいい方だったので、緊張しましたが、講師の講話に沿ったロールプレイを通して、学びのある研修でした。

伝え方に興味がある方はぜひ、ご登録ください。読むだけで、伝え方に関する視点が増え、知らず知らずのうちにあなたの伝え方が変わっていきます。

産業医・伝え方改善コーチ・本間季里のメールマガジン

キンドル出版しました

産業医として、伝え方コーチとして、毎日たくさんの方の話を聞いてきた経験を元に、「自分が疲れない話の聞き方のポイント」についてまとめた本です。
相手の役に立ち、親身に寄り添うことで、温かい関係性を作りながらも自分が疲れずに関わっていくためのコツが書かれています。
特に、身につけるスキルよりも、手放すとうまくいく考え方に多くのページを割いて、わかりやすい事例とともに解説しました。

この記事を書いた人

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本間 季里

産業医、伝え方コーチ、ストレングス・コーチ

大学卒業後、小児科医・免疫学の基礎研究者を経て、2017年より、世代の違い・価値観の違い、利害の対立など、葛藤や緊張を伴う難しい関係性のなかで、それでも妥協点を見つけて協調していくための伝え方を提案し、個人と組織の両方にアプローチできる産業医・伝え方コーチとして活動中。

セッション数は7年間でのべ3000回以上、これまで300名を超える方々に伝え方の講座や研修を提供し、満足度が90%以上です。

資格:医師・医学博士・日本医師会認定産業医
NPO法人アサーティブジャパン会員トレーナー

Gallup認定ストレングス・コーチ

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