労働時間は5時間位がちょうどよい

産業医・伝え方コーチの本間季里です。

私は2016年末までは週5日勤務、一日8時間勤務をしていました。いわゆるフルタイムってやつですね。2017年からはもっと自由な働き方をしていますが、それで感じたことがいくつかあります。

何も予定がない平日があると・・・

当初は高齢の両親が体調を崩しがちだったので、週3日働き、その他の日には予定を入れないという生活をしていました。予定を入れないと言っても仕事の予定を入れないというだけで、両親のそれぞれ病院通い、両親との買い物など日々の生活の予定はいろいろ入っていました。

あなたも経験あると思いますが、病院って予想以上に待ち時間がありますよね。朝一番の予約なのに、気がつくとお昼が近い。

「午前の半休を取ってきたので、午後からの出勤に間に合うだろうか?」

「こんなに待たされるなんて今日は一体どうしたんだろう?」

「午後の仕事に穴開けちゃう、、、」

あなたはだんだん焦りや不安を感じるようになります。あなたの焦りや不安は両親にも伝わる。すると両親もなにかあなたに申し訳ないような、あなたの焦りや不安がシンクロしちゃう気持ちになります。家族全員が平和な気持ちではいられなくなる。

ところが私にはその日は「両親の病院の付き添い」という役目しか予定を入れていないので、時間の制約による焦りやイライラは全くありません。両親を気遣うこともできる。心に余裕が持てるんですね。

ああ、平日に何も仕事の予定を入れない日があるというのはこういうことなんだな。

一日8時間、週5日労働が当たり前?

産業医をしていると、ここ20〜30年の間の仕事の質の変化をひしひしと感じます。

第一に、まず仕事のスピード感が違います。ネットの出現の前後で顕著に変わりました。メールやチャットのやり取りになって、相手からの返信がすぐに来る。それはとりも直さず、次のアクションに進める(進めなくてはならない)ということです。圧倒的にアクションとアクションの間隔が短くなっています。

第二に、配慮すべきことが急激に増えました。セキュリティのこと、個人情報への配慮、社内承認ステップの増加とそれに伴う提出書類の増加、ハラスメントにならないように配慮する、多様性への配慮をする・・・

すでにそういう環境の中で育った人には当たり前になっていることかもしれません。でも、考え方の変化についていきつつ、目の前の仕事をこなしていくのは大きな負荷がかかります。

一言でいうと、昔に比べて仕事のスピード、密度と方向性(全方位に気配りが必要)が全く違っているのです。これは大変なことです。気を使い、注意深く仕事を進めねばなりません。

なのに、一日8時間、週5日の労働が当たり前ということ自体が私には不思議です。

では、どれくらいの労働時間なら良いのだろうか?私は10:00〜16:00(休憩1時間)くらいがちょうどいいかなと実感しています。そのためにはもっと効率を上げていかねばならないでしょうけれども、目標としてはそれくらいでしょうか。そうでないと、ワークライフバランスなんて夢のまた夢になってしまいますよね。

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本間 季里

少人数の会社でも産業医が必要な理由
産業医・伝え方コーチ:本間季里

「社員一人ひとりが健康的に働き、会社が成長していける職場を目指したい」という理念のもと、心身の健康を支える産業医です。

少人数の職場では、産業医のサポートによる健康管理や職場環境の改善が会社の成長に直結します。そこで、従業員50人未満の会社の産業医業務に特に力を入れています。

私の産業医としての強みは、傾聴、質問、わかりやすいアドバイス、的確な判断の4つのアプローチを組み合わせ、経営者と社員の支援を行っています。10年以上の経験を持ち、日立製作所、長崎大学など、幅広い業種で産業医を務めてきました。

企業規模に関わらず、経営者が経営に専念でき、社員が心身ともに健康で働ける職場の実現を目指します。

資格:日本医師会認定産業医・医学博士
アサーティブジャパン会員トレーナー
コーチングプラットフォーム認定コーチ
Gallup社認定ストレングス・コーチ

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