頼まれごとをして、理性と気持ちが乖離しているとき

あなたは頼まれごとをして、頭では気持ちよく引き受けたほうが良い、そうすべきだとわかっているのに、どうしてもそういう気持ちにならないということはありませんか?一度もありません、という人はまずいませんよね。

こんにちは、伝え方コーチの本間季里です。強みを活かした伝え方でコミュニケーション力が10倍UP!
何度言っても伝わっていないみたい、本当に大丈夫?・・・そんな不安から脱出し、自信を持って人生の選択ができるあなたに変わります!
産業医歴9年、延べ4000人のお悩み解決実績。
脳科学と心理学をベースにしたコーチングで「あなたの目指すゴール」へ最速でお連れします!

感情が抵抗している

冒頭の例は、いろいろな場面で本当によく相談を受けるお悩みです。

そういうことが起こるのはなぜでしょう?それはあなたの感情に全く配慮をしていない頼みごとだからかもしれません。理性では「引き受けたほうが良い」と思っても感情が抵抗をしているのです。

例えば、誰もが敬遠することってありますよね。PTAの役員とか、自治会の担当とか・・・多くの人が気が重いのならば、あなただって気が重い。なのに「気が重いと思うのだけれど」の一言もなく、「あなたなら適任だと思う」などと言われたら、押し付けられ感満載ですよね。

あなたの感情って?

あなたの感情ってなんでしょう?

あなたが今疲れているとか、ちょっと嬉しくて聞いてほしいことがあるとか、喜びを共有したいと思っているとか。あなたの感情ってそういうことです。

そう、伝え方って、感情をしっかりと扱うことがとっても大切なんですよね。

感情を扱うとは?

感情を扱うとはどういうことでしょうか?次の2ステップで考えます。

1)まず、自分自身の感情を意識して気づくことです。

 「イライラしているんだな」
 「焦っているんだな」
 「嬉しいんだな」
 「得意げな気持ち!」

実はわたしたちは、自分の感情をそのままに受け止められていないことがほとんどです。そのままの感情って、格好悪くて無様で、自分の弱さが丸出しだったりするからです。ですから、普段の私達はどちらかと言うと、「こうあってほしい」「こうでありたい」ということに無意識に合わせようとします。そのほうがスマートだし、自己認識が崩れずにすみますからね。

2)次にそういう感情を抱いているときは、あなたは一体どういう表現、伝え方になるのか振り返ることです。

たとえば私。私は焦っているとき、まるで怒っているような話し方になってしまいます。相手は「何を怒っているんだろう?」とびっくりして私を避けていきます。

でも、実は私は焦っているので不安なのです。決して怒っているわけではない。それが私の表現のクセです。これはちゃんと意識していないと、本当は助けてほしいときに、それがうまく伝わりません。

だって、私が怒った顔して「助けてほしいのよっ!!」と言ったって、あなたは「助けてほしい??そんなに怒っていて?」と混乱してしまうからです。

ならばどうしたら良いのか?

釈然としないけれど、頭で「引き受けたほうが良い」と思っているならば、できるだけストレスを減らして引き受けて、先に進んだほうが良いですよね。

ただし、気が進まないならば、サラッと断るという選択肢も一度は考えてみてくださいね。「断れない」「気持ちよく引き受けたほうが良い」というのも、あなたの間違った思い込みかもしれませんからね。

それでも、「仕方がない。引き受けよう」と思うならば、上記1)2)を考えるために一呼吸おきましょう。「少し考えてからお返事します」というのも良いですね。

せっかく少し考える時間を取ったのに、「全くもう!気が進まないのに引き受けざるを得ないじゃない!」とここの部分だけで堂々巡りをしていては時間の無駄になってしまいます。先にも進みません。自分の気持ちを受け止め、ではどうするかを考えましょう。

あなたが頼む側のときに気をつける一つのこと

もし、あなたが「これって誰もが気が進まないんだよな」ということを誰かに頼まなければならないときは、何に気をつけたら良いでしょう。

もうそれはたった一つです。

相手も自分同様、気が進まないということに共感を示すことです。共感とは同じ気持ちになれということではありません。同じ気持ちを感じなければならないということでもありません。

ただ、

あなたが気が進まない、気が重いということはわかっています。
私も同じです。その上でお願いできませんか?

と相手の気持ちに配慮、尊重を示すことです。それが共感。

ぜひお試しください。

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この記事を書いた人

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本間 季里

産業医、伝え方コーチ、ストレングス・コーチ

大学卒業後、小児科医・免疫学の基礎研究者を経て、2017年より、世代の違い・価値観の違い、利害の対立など、葛藤や緊張を伴う難しい関係性のなかで、それでも妥協点を見つけて協調していくための伝え方を提案し、個人と組織の両方にアプローチできる産業医・伝え方コーチとして活動中。

セッション数は7年間でのべ3000回以上、これまで300名を超える方々に伝え方の講座や研修を提供し、満足度が90%以上です。

資格:医師・医学博士・日本医師会認定産業医
NPO法人アサーティブジャパン会員トレーナー

Gallup認定ストレングス・コーチ

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