未完了の完了:前に進めない時に試してみること

気持ちがどことなくどんよりして、スッキリと前に進めないとき、ありませんか?大きな悩みがあるわけでもないし、とんでもない問題を抱えているわけでもないのだけれど、物事をさっさとこなせず、漠然と「前に進めていないなあ。」というようなどんより感。

そんな時に、以前は主に2つのことをして気分を変えていました。一つは単純作業をすること。もう一つは声を出して笑うことです。
前者は、職場の片付け、それも小さな文房具のような備品を引き出しに綺麗に整理してみたり、自宅だったら野菜のみじん切りをしたり、玉ねぎを飴色になるまでじっくりと炒めたり、そんなことです。後者は、誰かに面白い話をしてもらって大きな声で笑って、気分を少し浮揚させていました。

これらも決して悪くはないのですが、最近では「未完了の完了」ということを心がけています。だれでも、ちょっとしたことを積み残したり、先延ばしにしたりしているものです。例えばそれは、予備の切手を買っておくことだったり、会ったことのない人に電話をかけることだったり、今の状態でも使えないわけではない器具の修理をすることだったり、お断りのメールを打つことだったり。そういう小さな「未完了」のことを「完了」させるのです。これが思いの外、気持ちをスッキリとさせ、小さな自信がみなぎり、時には若干饒舌にさえなり、前に進む原動力となります。このことから、小さな未完了があると、自分で感じている以上に実は気にしており、小さなことなのに完了させられない自分を責め、自信を失っていることがわかります。

先日、クライアントの一人がこんな話をしてくれました。その方は裁量労働制のため何時に出社してもかまわないので、残業続きの彼は長い間午前9時30分〜10時頃に出社しており、それで何も問題はありませんでした。ただ、毎日多くの人が出社しているオフィスに入っていくときの、ちょっとしたもやもや感、あるいは爽やかでない感じが気になっていました。そこである日ふと思いついて、早く出社してみたところ、非常に気持が軽く感じ仕事も捗ったそうです。彼ははじめて「朝の爽やかでない感じ」が、思った以上に負担になっていたのだと気がつきました。それからは朝早く出社するために、残業を減らそうと今まで以上に調整の工夫を始めたそうです。

私の場合で言えば、ずっと実家の父の車のタイヤを交換しなければならなかったのですが、見積もりを取る電話をかけ損ね、先延ばしになっていました。先週末、やっと見積もりの電話をかけ、昨日、タイヤの交換が済みました。ついでに、ここ数ヶ月いつも点灯していた警告灯についても点検が済み、洗車までしてもらって車もピカピカ。昨日はなぜか、私も父も普段より饒舌になり、父娘で会話が弾んだばかりか、今朝も父は早くから起き出してテキパキと動いているではありませんか。

恐るべし、未完了の完了!お試しあれ。

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本間 季里

産業医、伝え方コーチ、ストレングス・コーチ

大学卒業後、小児科医・免疫学の基礎研究者を経て、2017年より、世代の違い・価値観の違い、利害の対立など、葛藤や緊張を伴う難しい関係性のなかで、それでも妥協点を見つけて協調していくための伝え方を提案し、個人と組織の両方にアプローチできる産業医・伝え方コーチとして活動中。

セッション数は7年間でのべ3000回以上、これまで300名を超える方々に伝え方の講座や研修を提供し、満足度が90%以上です。

資格:医師・医学博士・日本医師会認定産業医
NPO法人アサーティブジャパン会員トレーナー

Gallup認定ストレングス・コーチ

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