アサーティブとの出会い

こんにちは。コミュニケーションスキルと自分の強みを活かすことにより、ストレス軽減のサポートを行うストレスマネジメント・コーチの本間季里です。

10数年前までの私は、正しいことを言っているのに、その割には自分の主張が受け入れられないことに、いつももどかしさを感じていました。友人には「ねえ、私の言っていること間違っている!?」と愚痴ともつかない文句を言い、友人は、時に「間違ってないよ!」、時に「気にしないほうが良いよ」と、承認なのかはげましなのかわからない言葉をくれましたが、私にはちっとも慰めにもなりませんでした。

ある時、いつもと同じように「私が言っていること間違っているとは思わないんですよ。私間違ってます?」と息巻く私に、知人が「間違ってないけど、それをアサーティブに言えればいいのにね。」とぼそっと呟いたのです。

ア、アサーティブ??

この言葉を聞き取るのに、5〜6回も聞き返しました。聞き返してメモを取り、電話を切ったあとはひたすらネットで検索。「自分も相手も大切にするコミュニケーション」「自他尊重のコミュニケーション」どうもピンときません。ならば、当時は大学の教員だったので、自分の職場に講師を呼んでセミナーをやってもらおう、と企画をしました。

企画をした一人として、当日はデモンストレーションを手伝いました。ありがちな事例として、大学の研究室の中堅の教員が大学院生を攻撃的に叱るのだが、その叱り方を教授が指導する」という設定になりました。私は指導を受ける中堅の大学教員の役をしました。大学院生をきつく叱り飛ばすのは当時の私には地でいける役どころ。場は非常に盛り上がりました。受身的な教授役の人がオロオロとしながら私に指導をしましたが、私が一喝してテイク1はあっさり終了。その後、講師のアドバイスが要所要所に入り、テイク2、テイク3と進みました。

私が驚いたのは、単なるデモンストレーションの役なのに、教授役の人の言い方がアサーティブに近づくに従って「ああ、私のこともわかってくれているのだ」「一方的に私を責めているわけではないのだ」「なるほど、そういうことなら自分の態度を考え直してみてもいいかな」と、自分の感情がどんどん変化していったことです。アサーティブって、学ぶ価値があるものかもしれないと思いました。

それから数年して、本格的にアサーティブを学び始めました。伝え方が少しは上手になったかもしれませんが、それ以上に自己肯定、自己受容ができるようになり、人生がシンプルになったことが良かった点です。

私が学んだのはNPO法人アサーティブジャパンです。

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この記事を書いた人

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本間 季里

産業医、伝え方コーチ、ストレングス・コーチ

大学卒業後、小児科医・免疫学の基礎研究者を経て、2017年より、世代の違い・価値観の違い、利害の対立など、葛藤や緊張を伴う難しい関係性のなかで、それでも妥協点を見つけて協調していくための伝え方を提案し、個人と組織の両方にアプローチできる産業医・伝え方コーチとして活動中。

セッション数は7年間でのべ3000回以上、これまで300名を超える方々に伝え方の講座や研修を提供し、満足度が90%以上です。

資格:医師・医学博士・日本医師会認定産業医
NPO法人アサーティブジャパン会員トレーナー

Gallup認定ストレングス・コーチ

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